京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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受賞News!! ~廣野特定助教が第30回日本バイオメカニクス学会にて奨励賞を受賞しました~

2024年12月9日

受賞News!!

第30回日本バイオメカニクス学会. 2024.11.30-12.1

にて廣野特定助教が奨励賞を受賞しました.

 

大腿直筋への選択的静的ストレッチング直後における大腿四頭筋の運動単位発火特性

廣野哲也,八木優英,王紫敏,坂田春佳,岡田笙吾,仲里楓,市橋則明,渡邊航平

 

研究概要:
ストレッチング直後には筋腱複合体のスティフネス変化が生じ,これが神経筋活動の戦略を変化させる可能性があります.本研究では大腿四頭筋を対象に,大腿直筋(RF)にのみ静的ストレッチングを行ったときの,RFと外側広筋(VL)の2つの筋における運動単位の発火特性の変化を明らかにすることを目的に実験を実施しました.健常成人20名(平均23.7歳)を対象に,股関節伸展および膝関節屈曲の静的ストレッチング1分間×6セット(SS条件),別日に臥位で6分間安静(対照条件)をそれぞれ実施しました.各条件の前後に,随意膝伸展筋力発揮を行い,RFおよびVLの高密度表面筋電図から,個々の運動単位特性を評価しました.その結果,VLの動員閾値に交互作用を認め,SS条件で対照条件よりも動員閾値がより大きく低下しました(p<0.05).RFへの選択的なストレッチング後に,協働筋であるVLの運動単位発火戦略が変化し,RFの張力低下を補うために,VLをより低強度から動員させる戦略をとる可能性が示されました.特定の筋へのストレッチング後には,それ以外の協働筋が代償的に動員パターンを変化させる可能性があることが示唆されました.

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