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八木特定助教の論文がClinical Biomechanics (IF: 2.063) に採択されました。

Relationship between individual forces of each quadriceps head during
low-load knee extension and cartilage thickness and knee pain in women
with knee osteoarthritis

Masahide Yagi, Masashi Taniguchi, Hiroshige Tateuchi, Tetsuya Hirono,
Momoko Yamagata, Jun Umehara, Shusuke Nojiri,  Masashi Kobayashi,
Noriaki Ichihashi,

研究の概要：

低負荷な力発揮中の共同筋間での筋張力の発揮戦略には個人差があります。変形性膝関節症(OA)患者においては、筋張力の特徴やその特徴が臨床所見に関連するかは不明でした。そこで、我々はOA患者の大腿四頭筋の筋張力の特徴を明らかにし、さらに個別筋の張力と関節軟骨や症状が関連するかを調べました。22名の女性OA患者と15名の膝痛のない中高齢女性を対象として、膝関節痛を聴取し、超音波診断装置で膝関節内側の軟骨厚を測定しました。また、最大膝関節伸展筋力と大腿四頭筋各筋の断面積を測定しました。さらに低負荷な等尺性膝伸展中に超音波エラストグラフィでの各筋の弾性率を計測し、筋毎に弾性率と断面積の積を算出し、筋張力の指標としました。その結果、OA患者では、最大筋力と外側広筋の筋張力が低値でした。また、低負荷膝伸展中に広筋群の筋張力が大きい、または大腿直筋の筋張力が小さいOA患者ほど軟骨厚が大きいことがわかりました。そして、膝痛が軽度なOA患者では、外側広筋の筋張力が大きいことも示されました。これらのことから、低負荷膝伸展時の大腿四頭筋各筋の筋張力は膝OA患者の症状や軟骨厚に関連することが示唆されました。