京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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Accept News ~岡田笙吾さん(博士課程)の論文がArthritis Care & Researchに採択されました~

2024年08月7日

Accept News!!

長浜コホートの解析を行った岡田笙吾さん(博士課程)の下肢の筋量と筋質が膝伸展筋力に及ぼす影響を膝OAの重症度毎に分析した論文がArthritis Care & Research  (IF: 3.7)に採択されました。

 

Association of muscle quantity and quality with knee extension strength in knee osteoarthritis: the Nagahama study.
Shogo Okada, Masashi Taniguchi, Tome Ikezoe,Tadao Tsuboyama, Hiromu Ito, Shuichi Matsuda, Fumihiko Matsuda, and Noriaki Ichihashi.

 

研究の概要​:
膝伸展筋力の低下は変形性膝関節症(膝OA)患者の代表的な機能障害の一つです。筋力低下には筋萎縮(筋量の減少)と筋質低下(筋内の非収縮要素の増加)の両方が関連するといわれていますが、これらが膝OA患者の膝伸展筋力の低下と関連するか、また膝OAの発症・進行によって筋量と筋質が及ぼす影響度に違いが生じているかは明らかではありませんでした。そこで、ながはまコホート研究に参加した高齢者1525名を対象とし、 生体電気インピーダンス法で評価された下肢の筋量(kg)と筋質(a.u. ; 細胞内外液比[ECW/ICW]により評価)が膝伸展の筋力発揮に及ぼす影響を検証し、その影響度が膝OAの重症度によって異なるかを調査しました。分析の結果、ECW/ICWで評価された筋質は筋量とともに膝伸展筋力に影響しており筋質の影響度は健常高齢者に比べて膝OA患者で高くなっていました。さらに、この特徴は膝OAの早期から認められることも明らかになりました。本研究の結果より、膝OA患者の下肢の筋機能には、筋量のみならず筋質も重要な要素であることが示されました。

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