Accept News ~廣野特定助教の論文がScandinavian Journal of Medicine & Science in Sportsに採択されました~
2025年02月19日
Accept News!!
廣野特定助教のストレッチング後の運動単位動員閾値の変化を調べた論文がScandinavian Journal of Medicine & Science in Sports(IF: 3.5)に採択されました。
Selective static stretching of rectus femoris alters motor unit firing behaviors of knee extensors
Tetsuya Hirono, Masahide Yagi, Zimin Wang, Haruka Sakata, Shogo Okada, Kaede Nakazato, Noriaki Ichihashi, Kohei Watanabe
研究の概要:
静的ストレッチングは筋の機械的特性の変化のみならず中枢神経系の変調も引き起こし,筋力発揮能力を変化させます.静的ストレッチング直後には,筋への指令を司る最終経路である運動単位の発火挙動が変化することが報告されています.そこで本研究は,大腿四頭筋の中でも大腿直筋にのみ静的ストレッチングを実施した際に,ストレッチングされていない共同筋である外側広筋でも運動単位発火挙動が変化するかを検証しました.健常男性14名を対象に,大腿直筋の選択的ストレッチング1分×6セット実施するSS条件,6分間の安静臥位を実施するCON条件をクロスオーバーデザインで実施しました.ストレッチング効果は超音波エラストグラフィーモードで評価し,SS条件では大腿直筋の筋弾性率が有意に低下し,外側広筋は変化がないことを確認しました.さらに,外側広筋の運動単位動員閾値において交互作用を認め,SS条件で大きな動員閾値の低下を認めました.この結果から,選択的な静的ストレッチングを実施すると,対象とした筋以外の共同筋にも中枢神経系の変調が波及する可能性を示唆しました.