京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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Accept News ~梅原客員研究員の論文がJournal of Sports Science and Medicine に採択されました~

2020年11月24日

Accept News!!

 

梅原客員研究員の論文がJournal of Sports Science and Medicine(IF: 1.806) に採択されました。

 

Acute and prolonged effects of stretching on shear modulus of the pectoralis minor muscle

Jun Umehara, Masatoshi Nakamura, Junya Saeki, Hiroki Tanaka, Ko Yanase, Kosuke Fujita, Momoko Yamagata, Noriaki Ichihashi

 

研究の概要​:
小胸筋の柔軟性低下は肩関節の機能低下を引き起こす可能性がありリハビリテーション現場では柔軟性を向上させるためにストレッチングが実施されます。しかし、小胸筋に対するストレッチング介入の即時効果(どのくらいの時間で柔軟性が向上するのか)や持続効果(向上した柔軟性がどのくらいの時間維持されるのか)は明らかではありませんでした。そこで本研究では、個別筋の柔軟性を評価可能な超音波診断装置のせん断波エラストグラフィー機能を使用し、小胸筋の柔軟性の経時変化を観察しました。実験1では即時効果を検討するため、健常者20名を対象に30秒のストレッチングを10セット実施し、各セット間に小胸筋の柔軟性を評価しました。実験2では持続効果を検討するため、健常者16名を短時間介入群(8名)と長時間介入群(8名)に分類し、短時間介入群に対して30秒のストレッチングを1セット、長時間介入群に対して30秒のストレッチングを10セット実施しました。その後、ストレッチング介入15分後まで柔軟性を経時的に評価し、群間比較を行いました。これら2つの実験を通して、30秒×1セットのストレッチング介入により即時的に小胸筋の柔軟性は向上するが、30秒×10セットの介入によって柔軟性向上効果は大きく、その効果は15分後まで維持されることが明らかとなりました。今後は、小胸筋の柔軟性低下を有する者を対象に同様の効果が得られるかを検討する必要があると考えています。

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