京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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Accept News ~王さん(博士課程)の論文がApplied Physiology, Nutrition, and Metabolismに採択されました~

2024年04月3日

Accept News!!

王さん(博士課程)の論文がApplied Physiology, Nutrition, and Metabolism(IF:3.4)に採択されました。

 

Intramuscular fat infiltration influences mechanical properties during muscle contraction in older women

Zimin Wang, Masashi Taniguchi, Junya Saeki, Masahide Yagi, Norihiko Murota, Kaede Nakazato, Nanami Niiya, Noriaki Ichihashi

 

研究の概要​:

筋内脂肪浸潤によって筋力低下が起きることはエビデンスとして確立されているが、メカニズムはまだ解明されていません。シミュレーション研究では筋内脂肪浸潤によって引き起こされる筋力低下には、筋力発揮時の筋の力学的特性変化が関連している可能性を示唆しているが、生体では、筋内脂肪浸潤と筋力との関係が筋の力学的特性を介して関連するかは不明のままでした。そこで本研究では、筋輝度(EI,筋内脂肪浸潤の指標)が筋力発揮時の筋弾性率(筋の力学的特性の指標)に影響するか、また筋力発揮時の筋弾性率はEIと最大筋力の関係に影響を及ぼすかを明らかにすることを目的としました。健常高齢女性79名(平均年齢: 75.1±6.8歳)を対象に、外側広筋のEI、筋力発揮時の筋弾性率、および最大等尺性膝伸展筋力を計測し、それらの関係を検討しました。結果として、EIが高いほど、筋力発揮時に筋が硬くならないことが明かになりました。また、大きな発揮筋力で計測された弾性率ほど、EIの影響を強くうけることがわかりました。さらに、EIが筋力発揮時の筋弾性率を介して最大筋力に影響することを確認でき、本研究により筋質が低下すると筋力発揮時に筋が硬くなりにくいため、最大筋力発揮に不利であることが示唆されました。

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