京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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Accept News~福元准教授(関西医科大学)の論文がClinical Interventions in Aging に採択されました~

2021年06月6日

Accept News!!
福元准教授(関西医科大学)の論文がClinical Interventions in Aging (IF: 3.023)に採択されました。

Cut-off values for lower limb muscle thickness to detect low muscle mass for sarcopenia in older adults

Yoshihiro Fukumoto, Tome Ikezoe, Masashi Taniguchi, Yosuke Yamada, Shinichiro Sawano, Seigo Minami, Tsuyoshi Asai, Misaka Kimura, Noriaki Ichihashi

 

研究の概要​:
超音波診断装置による筋厚を用い、サルコペニア診断のための筋量減少を推定する試みは報告されていますが、どの筋が最も精度高く筋量減少を予測できるかは不明でした。そこで本研究では、高齢者を対象に大腿直筋(RF)、中間広筋、腓腹筋内側頭(GM)、ヒラメ筋(Sol)の筋厚を計測し、骨格筋量指数(SMI)減少を予測するカットオフ値とその予測精度を検討しました。結果、SMI減少のためのROC曲線の下面積(AUC)は、男性ではGMとSolの合計の筋厚(AUC:0.836、カットオフ値:5.67㎝)、女性ではGM筋厚(AUC:0.748、カットオフ値:1.42㎝)で最も大きい値を示しました。下腿部の筋厚は大腿部と比べ肌の露出が容易であることから、臨床で筋量減少を推定する簡便かつ有益な指標になると考えられました。さらに、若年者の筋厚の-2標準偏差(SD)に基づいた筋厚減少のカットオフ値は、SMI減少を予測するカットオフ値とは必ずしも一致せず、特に男性のRFでは若年者-2SDのカットオフ値のほうが大きい値を示しました。このことからSMI減少のためのカットオフ値に加え、特にRFの局所的な筋量減少を把握するために若年者-2SDのカットオフ値も併用する必要性が示唆されました。

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