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宮坂先生(京大病院)の論文がAmerican Journal of Physical Medicine & Rehabilitation (IF 2.159)に採択されました。
Electromyographic analysis of a selective exercise for the serratus anterior muscle among patients with frozen shoulder and subacromial impingement syndrome
Junsuke Miyasaka, Ryuzo Arai, Yuji Yoshioka, Aoi Matsumura, Satoshi Hasegawa, Shinichi Kuriyama, Shinichiro Nakamura, Noriaki Ichihashi, Shuichi Matsuda
研究の概要:
肩関節疾患の患者では、前鋸筋(SA)の活動が低下し、僧帽筋上部線維(UT)の活動が増加するといった肩甲骨周囲の筋活動変化が生じます。そこで,われわれはUTの過剰な筋活動を伴わずにSAを強化するための新しい方法,Squeezing Ball exercise(SB-ex)を考案し、SB-exの有効性を筋電図を用いて検討しました。なお、SB-exは上肢45°屈曲位にて、両肘の間にボールを挟み、水平内転方向に最大随意等尺性収縮させるエクササイズです。拘縮肩と肩峰下インピンジメント症候群(SAIS)の患者を対象に、SB-ex中のSAとUTの筋活動を測定しました。その結果,SB-ex時のSAとUTの平均筋活動はそれぞれ69.9%±30.8%MVIC、10.2%±6.3%MVICであり、患側のUT/SA比は0.15±0.07と低い値を示しました。このようにSB-ex時にSAの筋活動が高く、UT/SA比が低いことから、SAを選択的に活動させることが可能なエクササイズであることが示されました。肩峰下インピンジメントの痛みを伴わず、短縮位にあるSAが収縮することで高い筋活動が発揮されたと考えられます。SB-exは、拘縮肩やSAISの患者に効果的なリハビリテーションプログラムとなる可能性があります。