京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

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Accept News ~山縣客員研究員の論文がBMC Geriatricに採択されました~

2021年04月1日

Accept News!!

 

山縣客員研究員の論文がBMC Geriatric (IF: 3.077) に採択されました。

 

The relation between kinematic synergy to stabilize the center of mass during walking and future fall risks: a 1-year longitudinal study

Momoko Yamagata, Hiroshige Tateuchi, Itsuroh Shimizu, Junya Saeki, Noriaki Ichihashi

 

研究の概要​:
歩行中の身体重心の制御不良は転倒リスクを増加させます。歩行中には、全身のセグメントを協調的に運動させることによって身体重心を制御させることが重要になりますが、これまでセグメント協調と将来の転倒との関連について調査した研究はありません。そのため、本研究の目的は、身体重心を制御するためのセグメント協調が低下した場合に将来の転倒リスクが増大するかを調査することとしました。対象者は30名の地域在住高齢者としました。動作解析装置により歩行時の運動学データを計測し、Uncontrolled manifold analysisを用いて身体重心を制御するためにセグメントがいかに協調して運動しているかを定量化しました。歩行計測から1年後、将来の転倒リスクを評価するために、質問紙によって各対象者が転倒したかどうかを聴取しました。その結果、身体重心を制御するセグメント協調が低下していた高齢者ほど、将来転倒していたことが明らかになりました。歩行速度など、一般的に転倒リスクの評価に用いられる指標には違いが認められなかったことから、セグメント協調性の指標は将来の転倒リスクをより鋭敏に反映している可能性があります。

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