京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻 リハビリテーション科学コース
臨床バイオメカニクス研究室

Instagram

新着情報

Accept News ~本村客員研究員の論文がEuropean Journal of Applied Physiologyに採択されました~

2020年09月28日

Accept News!!

 

本村客員研究員の論文がEuropean Journal of Applied Physiology (IF: 2.580) に採択されました。

 

Effects of trunk lean and foot lift exercises in sitting position on abdominal muscle activity and the contribution rate of transversus abdominis
Yoshiki Motomura, Hiroshige Tateuchi, Tomohito Komamura, Yuta Yagi, Sayaka Nakao, Noriaki Ichihashi

 

研究の概要​:
Abdominal hollowing運動(いわゆるドローイン。以下、AH。)は、腹横筋の機能に着目した体幹安定化トレーニングとして推奨されてきました。しかし、先行研究において一部の腰痛者ではAHがうまく行えていない可能性があることが報告されています。そこで本研究では、腹横筋を意識せずに収縮させる簡易な運動として、座位での後方および側方への体幹傾斜や足部の挙上に着目しました。これらの運動時に各腹部筋がどのように活動するかについて、筋活動の指標となる筋弾性率を用いることで検証を行いました。その結果、腹横筋の弾性率は、後方および同側への体幹傾斜時や同側の足部挙上時よりもAH時に有意に高くなった一方で、対側への体幹傾斜時や対側の足部挙上時とAH時とでは有意な差を認めませんでした。さらに、腹横筋寄与率(全ての腹部筋の弾性率の合計に占める腹横筋の弾性率の割合)は同側および対側の足部挙上時とAH時とで有意な差を認めませんでした。これらのことから、AHがうまく行えない腰痛者に対して腹横筋の活動を効果的あるいは選択的に促す際には、対側への体幹傾斜や対側の足部挙上が有効かもしれません。

TOPへ