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谷口助教の論文がArthritis Care & Research (IF: 4.056) に採択されました。

Coexistence of low back pain and lumbar kyphosis is associated with increased functional disability and poor symptoms in patients with osteoarthritis of knee: Results from the Nagahama Study

Masashi Taniguchi, Tome Ikezoe, Mitsuhiro Masaki, Tsukasa Kamitani , Tadao Tsuboyama, Hiromu Ito, Shuichi Matsuda, Yasuharu Tabara, Fumihiko Matsuda, and Noriaki Ichihashi, on behalf of the Nagahama Study group

研究の概要​：
変形性膝関節症（膝OA）患者では、膝痛だけでなく、腰痛の存在が機能障害に影響するとされています。また、Knee-spine syndromeと呼ばれる膝屈曲–腰椎後弯変形もまた膝OA患者の典型姿勢ですが、腰痛と腰椎後弯変形の併存が機能障害や膝症状に及ぼす影響について調べた研究はありませんでした。そこで、本研究では、長浜コホート研究に参加した60歳以上の膝OA患者586名を対象として、慢性腰痛の有無と、スパイナルマウスによる脊柱弯曲角を調べました。また、日本語版Knee Society Scoreを用いて、機能障害・膝症状を評価しました。分析の結果、腰痛・腰椎後弯変形が併存する対象者では、腰痛のみ、腰椎後弯変形のみを有する対象者に比べて著明な機能低下が生じていました。また、膝症状に対しても同様の結果を示し、特に女性において、その傾向が明確に示されました。本研究の結果は、横断研究であるため、腰痛・腰椎後弯変形と機能低下や膝症状悪化との因果関係には言及できません。しかし、腰痛や腰椎アライメントは、理学療法アプローチにより修正可能なものであるため、膝OA患者の評価・治療介入には、膝関節のみならず、腰痛や腰椎アライメントに着目する必要性を示唆しています。